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2011.06.08
診療
仕事 / 職場

震災における対応課題2

続きです。

今回の震災で、ゲルセーフで固定してあった重さ1トンのRO装置は脚の部分がちぎれて動いてしまいました。

AB溶解装置もゲルセーフで固定してありましたが、同様に動いてしまいました。

機械室の卓上に有った浸透圧計、血液ガス分析装置、パソコンは無惨に落下してしまいました。

透析フロアでは、ベッドが大きく動きました。

10名が透析中でしたが、大きな揺れによるベットからの転落や透析の穿刺針が抜けてしまうと言う事は有りませんでした。

ただ、あまりに揺れたため、透析装置のフック部分にかけてあった鉗子がほとんど吹き飛んでしまい、緊急離脱を行うためにスタッフは先ず鉗子を探す事から始めました。

揺れもひどかったですが、エアコンの蓋が取れ落ちてきて、壁に多数の亀裂が入り、そのため砂埃が舞う状況でした。
もちろん電源が破壊され、非常用電灯のみの状態でした。
倒れた冷蔵庫のファンがカンカンカンと大きな音を鳴らしていました。
我々は、患者さんを退避することを最優先としました。

そのため回収をせず、緊急離脱としました。
事前に離脱法を統一していなかったため、7名が鉗子をかけてロック部分を外し離脱。2名が鉗子をかけた後ラインをスタッフが切断して離脱。
オーバーテーブル上に止血バンドとガーゼが置いてあった1名だけは抜針後止血バンドで止血して離脱しました。

後日、構造計算を行う一級建築士にクリニックの柱が大丈夫であるか確認してもらい、全く問題がないことを確認しています。

当院は、鉄骨2階立てですので、地震には強いのですが揺れは強いようで、震災時はとても怖かったです。

 

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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