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2011.01.25
診療
研究

PDファースト

前回CAPDについて書きました。
今回は、ちょっと違った面について書いてみます。

腹膜透析(PD)は日本では透析患者さんの3.4%の方が行っている治療法です。
血液透析に比べ行っている方の人数はかなり少ないです。
全国的にはかなりの地域差があり、3年前の調査ですが、最も少ないのが佐賀県で0.6%、最も多いのが香川県で9.9%とかなりのばらつきがあります。
我が福島県は、4.9%で平均より高く、全国での普及率の順位は第9位で多い方です。

世界的に見ても日本での普及率は少ない方です。

オランダ  23.0% 
デンマーク 24.0%
英国    19.3%
米国    7.4%
韓国    21.3%
台湾    7.6%

実は、最も多いのが香港で、透析患者さんの81.3%が腹膜透析を受けています。
香港では国策でPDファーストが行われています。
腹膜透析が禁忌の患者さん以外で血液透析を希望する人には医療費還付を行わない方針です。

香港では、腹膜透析液の価格が安く、PDを選択することで透析治療費を安くしているということです。
日本では腹膜透析液が高額なため、血液透析よりPDの方が費用がかかっています。

でも、現在の日本では患者さんや診察している医師が、個々の患者さんに適した治療法を選択出来ています。
とても恵まれている状況だと思います。
我々医療者も患者さん達も、現在の恵まれた状況を続ける事が出来るように、真剣に向き合っていく必要が有りますね。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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