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IgG4関連疾患
今日は腎疾患の勉強会が有りました。
そこで、『IgG4関連疾患 』と言う病気の話がありました。
難しい病名ですが、実は泌尿器科に関連が有る疾患でしたので、ちょっと書いてみます。
IgG4関連疾患は、免疫グロブリンであるIgGのサブタイプである
IgG4が血清中で高値を示して, IgG4陽性形質細胞 やリンパ球が膵臓,涙腺,唾液腺,後腹膜,腎臓などに浸潤し, 臓器の腫大や炎症や組織の線維化を来たす全身性疾患と定義されています。
治療はステロイド療法が有効だということです。
自己免疫膵炎, 糖尿病, 原発性硬化性胆管炎類似の胆管病変などを呈する他に、泌尿器科で時々遭遇する後腹膜線維症なども起こす全身性疾患だそうです。
後腹膜線維症は後腹膜の線維化と炎症起こす疾患であり、原因が特定できない疾患と考えていました。
これまでにも時々、原因不明の両側水腎症に我々は遭遇して、原因となる癌などの病気が見つからない場合には、後腹膜線維症と言う病名でステロイドによる治療を行っていました。
我々が後腹膜線維症として治療してきた一部にはIgG4関連疾患が含まれている可能性があるようです。
今後は、後腹膜線維症の中にはIgG4関連疾患が含まれていることを知りましたので、後腹膜線維症を見かけたときにはガンマグロブリンをチェックする必要が有ると知りました。
開業してからは、泌尿器科以外の病気の勉強をする機会が増えています。
違った視線で見ることで、今まで自分が考えてきた疾患像がころっと変わることが有るかもしれません。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。