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夜間頻尿の原因2
まずは、夜間頻尿の原因となる泌尿器科疾患についてです。
いくつかの病気が書いてありますが、この中で最近注目されている疾患が過活動膀胱(overactive bladder;OAB)です。
以前も数回記事にしていますが、再度記載したいと思います。
過活動膀胱の症状は3つです。
1. 尿意切迫感〜急にトイレに行きたくなり、我慢することが難しい。
2. 頻尿(夜間頻尿)〜日中8回以上トイレに行き、夜間も1回以上尿意で起きる
3. 切迫性尿失禁(尿漏れ)〜尿意切迫感が強く、トイレまで我慢できずに尿が漏れてしまう。
これらの症状のうち、尿意切迫感だけでも、過活動膀胱と診断されます。
最近の調査では、日本の40歳以上男女の8人に1人が、過活動膀胱の症状を持っていることが分かっており、高齢になるほど頻度も高くなると言われています。
夜間頻尿を訴える方でお年寄りが多いのはこのためかと思います。
過活動膀胱の治療法は、抗コリン剤と言う薬の内服が非常によく効きます。しかし、「口の乾き」「便秘」などの副作用が有ります。また、前立腺肥大症の方に安易に抗コリン薬を処方すると尿が出にくくなりますので、処方には注意が必要です。
また、膀胱訓練や骨盤底筋を鍛える骨盤底筋体操などの運動療法も有効です。
過活動膀胱の治療で簡単に誰でも出来るのが、膀胱訓練です。
方法は、
尿意を我慢する練習を、短い時間から始めて、少しずつ時間を延ばしていきます。
・トイレへ行くのを1回だけ我慢してみましょう。
・最初は5分くらい我慢し、1週間ほど続けます。尿意を感じるたびにではなく、1日のうちの時間や回数を決めて、少しずつ始めてもいいのです。
・10分、15分と、我慢する時間をだんだん延ばしていきます。
・最終的に2~3時間我慢できるようなる事を目指します。
実は、僕も以前より過活動膀胱の症状があり、頻尿で急におしっこがしたくなることがよくありました。
でも、以前つとめていた太田西ノ内病院の外来は大変混雑しており、なかなかトイレに行けない状態でした。
そのため、トイレに行くのを我慢することが多くなっていたところ、自然に尿意切迫感はよくなっていました。
これは、必要に迫られてやった膀胱訓練と言うことになります。
このように、膀胱訓練は今すぐ出来る治療法ですので、一番お勧めの治療法だと思います。
さらには、低周波治療器を使って骨盤底筋の収縮力を強化する治療法もあり、健康保険が適応されています。
この治療法は、口渇などの副作用で抗コリン剤が使えない方や、抗コリン剤だけでは効果が不十分な方に対して有効な方法です。
当院にもウロマスターという低周波治療器があり、定期的に治療を受けている患者さんが多数いらっしゃいます。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。