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なぜ血流を上げると生存率がよくなるのか。
ここまで、オンラインHDFを中心に説明を行ってきました。
今回はちょっと血流に付いての補足です。
これは最近作ったスライドですので、学習講演会ではお話ししていません。
学習講演会6で血流を上げると生存率がよくなる事を説明しました。
ただ、血流を上げれば効率はよくなりますが、お見せしたグラフで死亡に対する相対危険率がずいぶんとよくなっているので、本当にこんなによくなるのかと考える方もいらっしゃるのではないかと思います。
その原因について説明したいと思います。
これは、僕が考えたことですから、とりあえず話くらいに聞いてください。仮説みたいなものです。
透析のコンソールの中には、中空糸が沢山あります。
血液がその中を流れ、尿毒素は中空糸にある孔を通って透析液側に出て行きます。
小さな物質は動きやすいですが、大きな物質は動きにくいです。
これは、中空糸の膜の内側に境膜という部分が出来て、その境膜を物質が通りにくい性質のためです。
境膜については、勉強不足でよく分からないところがありますが、このような部分に出来る膜と言うより薄い層で、物質が移動しにくくなる原因となります。
移動しやすくするためには、境膜が薄くなれば移動しやすくなります。
そこで、高血流にすることで、この境膜が薄くなり、血液側にある尿毒素が透析液側に移動しやすくなるのではないかと考えられます。
他にも、この境膜を薄くする手段は考えられていて、血流を上げることはその1つではないかと思います。
また、血流が早くなると圧が生じ、ろ過が起こってくるのではないかという話も聞いています。
血流を上げることは、単純に流速を上げる以上に大きな効果があるかもしれません。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。