2009.04.01
診療
研究
その他(医療関連)

長生きの秘訣

今日から4月になりました。
新しい年度の開始です。
それで、ちょっと透析患者さんが長生きできるためについて書いてみました。

透析患者さんが長生きできるためには、

1.透析時間が長いほうが長生きする。
2. 透析量が多い方が長生きする。
3. HDよりHDFの方が楽であり、辛くない透析ができる。
4. 水分管理のいい方が長生きする 。
5. 食事を沢山とっていて,筋肉が多い方が長生きする。
6. しっかりとした透析でリンの数値を下げる必要がある。

以上のことが言われています。

このブログにもリンクを張っていますが、具体的にどのような透析の患者さんが長生しているのかの指標を書きます。

体重増加は、4〜6%
心胸比(透析前) 50%未満  
平均血圧100〜120mmHg

平均血圧=拡張期血圧+(収縮期血圧ー拡張期血圧)/3です。

水分は取りすぎてはいけない。血圧も高くない方が良い。
当たり前のことです。
もうちょっと血圧は低い方がいいような気がしますが。

でも、本質は『水を取るな』でなく、『塩を減らせ』です。
塩分を取りすぎれば体重増加が多くなりますが、減らせば少なくなります。
そのことが一番大切です。

1回の透析時間は、5時間以上
標準化透析量(Kt/V) 1.6以上
β2マイクログロブリン濃度(透析前) 30mg/l以下

要は透析はいっぱいやった方が良い。
時間は長い方が良い。
大きな物質を抜ける透析の方が良いと言うことですね。
これは重要です。
 
血清リン濃度(透析前) 4〜5.5mgdl
血清アルブミン濃度 4,0g/dl以上
ヘマトクリット値(透析前) 30〜35%

リンが高いのも困るけど、栄養状態はよい方が良い。
貧血もない方が良いけど、血が濃すぎるのもちょっとよくないようです。

栄養をよくして、なおかつリンを低くすることは相反すると思われそうですが、十分な時間と量の透析を行えば、どんどん食べてもリンは高くならないと思います。

長生きするためには、いっぱい食べて、いっぱい動いて、いっぱい透析することが大切なのです。
短い透析は、急激な変化ですから、体も疲れるようですよ。

援腎会すずきクリニックではこれからも、患者さんが長生きできて幸せになる治療を目指しています。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

カテゴリー

月別アーカイブ

サイト内の記事を検索

よく読まれている記事

リンク