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血尿がでたら
血尿には、ある日突然真っ赤なオシッコが出たと言う肉眼的血尿と、検診、人間ドックで見つかった顕微鏡的血尿があります。
顕微鏡的血尿については、次回お話しいたします。
肉眼的な血尿が出た場合、症状があるときと無いときでは、考え方が変わってきます。
背中が痛むとか脇腹が痛む場合は尿管結石。
オシッコするときに痛みがある場合は膀胱炎。
などが考えられますが、症状が無い場合でも、重大な病気が隠れていることもあります。
症状が出ないので、放置しておく人がいますが、非常に危険ですので、血尿が出たらすぐに泌尿器科を受診してください。
これまでの調査では、肉眼的血尿が出た場合、何らかの病気が見つかる確率は90%以上も有ります。
膀胱がんの初診時の症状で一番多いのが、無症状の血尿です。
他にも、腎盂がん、尿管がんの場合でも、血尿を初発症状とする場合があります。
血尿を放置してしまい、取らなくてもすんだ膀胱を取らなくてはならなくなった患者さんをいっぱい知っています。
この場合は、膀胱のカメラを行うことで膀胱内に病気があるかどうか確認できます。
ただ、通常行われている硬性鏡による膀胱鏡はかなり苦痛のある検査です。男性では、事前に尿道に麻酔液を入れて行いますが、かなりの苦痛を伴います。
でも、当院に来院された患者さんには、柔らかく痛みの少ない軟性膀胱鏡を使用しますので、ご安心ください。
カメラの間、本を読んで過ごしている患者さんもいるくらいです。
そして、その他に行う検査ですが、
前立腺がんの腫瘍マーカーPSAや腎機能を見る血液検査
腎臓にできるがんや結石を診るために超音波検査
尿管にがんや石が出来ていないか確認するための腎盂造影検査
オシッコのどこかにガン細胞が出ていないかを確認する尿細胞診
などがあります。
通常は、尿細胞診の結果が出るのに一週間くらいかかりますので、予約検査である腎盂造影検査を一週間後に予定して再診となります。
以上の検査でもはっきりしない場合は、逆行性腎盂造影等の詳しい検査が必要となる場合があります。
ただ、初診時の検査ですぐに病気が見つかり、入院、手術が必要となる場合には、太田西ノ内病院をはじめとする近隣の病院へご紹介いたします。
以上、今回は肉眼的血尿についてご説明いたしました。
プロフィール
こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。