2008.07.04
診療

CKD−MBD管理

昨日は福島で、CKD−MBD管理の講演会がありました。
以前は、透析患者さんで起こる骨代謝の病態を腎性骨異栄養症(ROD)と言っていましたが、最近では、血管石灰化が慢性腎臓病患者の生命予後を規定する最も重要な因子であることが分かってきたため、慢性腎不全に伴う骨ミネラル代謝異常症(CKD-MBD)と言う名称に変わっています。

以前より活性型ビタミンD製剤という薬を用いることで、CKD−MBDの治療は行われていましたが、カルシウムの値が上がってしまうため、十分な投与ができない場合がしばしばありました。
最近シナカルセトと言う薬が発売されましたが、直接副甲状腺に作用する薬が発売されて、2次性副甲状腺機能亢進症の治療がしやすくなってきています。

ただ、基本は十分な透析を行うと言うことです。
十分な透析を行えば、リンは低下しますし、血圧も下がってきます。
患者さんは元気になって、使う薬も減ってきて、スタッフの仕事が減るので、クリニックの負担も減ってきます。

結局、最後はそのことに行き着きますが、いい透析を行っていくために、これからも頑張っていきたいです。

 

2008.07.01
診療

祝!初PTA

今日は、クリニックを開院し、初めてPTAを行いました。
PTAと言っても父兄参観ではありません。
PTAは内シャントの静脈が狭くなる、いわゆる狭窄に対する治療で日本語では、経皮的血管形成術と言います。

狭窄部と離れた部分のシャント静脈に針を刺し、カテーテルを挿入して、狭窄部で風船を膨らませ、狭窄を広げる治療です。
心臓カテーテル検査の時に冠動脈が狭い場合行うのと同じです。


引用:ボストン・サイエンティフイック・ジャパン株式会社

以前より熱心に行っていた治療法です。
今まででしたら再手術が必要となる患者さんも、日帰りで切ることなく治療できる方法ですので、クリニックを開院しても続けていきたいと思っていました。
開院して初めての患者さんが問題なく上手くいったのが、とても喜ばしいことです。

透析診療では、十分な血流で透析を行うことはとても大切なことです。
血流が300ml/min以上とれるようにシャント管理をしっかりと行っていきたいと思います。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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