よくある症状Q&A
オシッコが出にくい（排尿困難）
高齢の男性でおしっこが出にくい場合は、前立腺肥大症が考えられます。
前立腺は男性の膀胱の出口で尿道をと入り巻くようにあるくるみ大の臓器です。原因はまだはっきりはしていないのですが、男性ホルモンの影響などにより、年齢とともに肥大してきます。内部の尿道の内腔も押し潰され尿の出が悪くなります。
前立腺肥大症の症状としては、他に、夜何回もおしっこに起きる（夜間頻尿）、おしっこした後すっきりしない（残尿感）、トイレまで間に合わず漏れそうになる（切迫感urgency）などの症状があります。
また、前立腺癌でも前立腺肥大症と同じ症状が出ますので、前立腺癌の鑑別が必要となります。
直腸診やエコー検査で前立腺の大きさを調べます。また、尿流残尿測定検査でおしっこの勢いと残尿の有無を調べます。夜間頻尿がある場合は排尿記録をつけてもらいます。夜間多尿による夜間頻尿を除外するためです。
治療は基本的に内服治療です。α1ブロッカーが基本薬となりますが、症状により他の薬を処方することもあります。
内視鏡手術の適応となることもあります。最近はレーザーによる経尿道的前立腺核出術が普及してきておりかなり大きな前立腺肥大症でも内視鏡手術で対応できるようになっております。
女性の場合は前立腺がありませんので、膀胱自体の働きが悪くなっているかどうか、検査をします。排尿記録、エコー検査、尿流残尿検査を施行します。治療はやはり内服治療が基本となります。
尿閉（おしっこを自分で出せない状態）や、残尿が非常に多い場合は、尿道にカテーテルを留置したり間歇自己導尿が必要となったりすることがあります。
