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2018.08.13
一般

医学部入試女子学生減点問題

今回は、ちょっと真面目な話で、医学部入試女子学生減点問題です。
東京医大の入試試験で女子学生を一律減点してたことが発覚した話です。
もちろん、募集要項にきちんとした記載を行わずに女性を一律減点していたことは大きな問題だと思います。
これは、OECD諸国の女性医師の割合です。
女性医師の割合は諸外国に比べて低く、OECD加盟国データからも判るように先進国で最低だとのことです。
欧州を中心に女医率が40ー50%以上の国がたくさんあります。
ただ、欧州では、医師の労働時間にも制限があり医師の過重労働が起きにくい状況です。
こちらは診療科別の男女の割合の女性医師が低い部分の伐採です。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/08/10/igakubu-data_a_23499881/
外科医の仕事はハードです。
手術中10時間立ちっぱなしでトイレにも行けないとか、5時間術野を展開する為に同じ姿勢をキープするとか、かなり過酷です。
その上、患者さんの状態が悪化すれば術後もそのまま朝まで帰れず翌日の勤務は通常勤務だったりしています。
それでも、外科系でバリバリ働いている女性医師はたくさんいます。
家庭を持って子育てをしながら頑張っている方達もいらっしゃいますが、どうしても何かを犠牲にしている女性医師も多い印象です。
それならば、日本も欧米の様に医師の過重労働を減らせば良いのではないかと言う話になります。
それでは、医師の過重労働が無い欧米はどのような状況なのでしょうか?
たとえば、よく聞くのはイギリスの話です。
風邪を引いて医療機関を受診するのに、予約で2週間かかると言われています。
早く診てもらいたい場合は、高額な医療費を払う病院で診察を受けるようになるそうです。
手術しても入院は1泊くらいで退院です。
入院医療費が日本に比べ有り得ない程高額だからです。
だから一ベット辺りの医師数は日本で極端に低く、1人の医師がたくさんの患者さんを診なければならない状況にあります。
病院では、医師以外のスタッフは交代制の勤務態勢を取っています。
しかし、医師は24時間オンコールなどを含め、かなりの過重労働です。
それを成り立たせていたのが、悪い事ではありますが今回の入試で発覚した女子学生減点なのかもしれません。
それではどうすればいいのか、どうなるのかですが、
パンドラの箱は空けてしまったので元には戻りません。
入試で女子を差別するべきではありません。
このしわ寄せは皆で応分して負担すべきです。
総合病院を受診する時に初診時選定療養費と言う費用がかかる様になっています。
紹介状無しで総合病院を受診する場合は別途費用がかかると言う制度です。
この様に少しずつ総合病院医師の負担を減らす仕組みが作られてきています。
今後は、救急受診を含めて医師の負担軽減の措置が取られていくのではと思います。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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