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2013.12.09
診療
研究

長時間透析研究会in長崎のスライド6

それでも、やっぱり抜けすぎが心配だと考える方もいるでしょう。
でも遅く無いです。

長時間高血流で低栄養や低リンになってきたら、透析膜を変えたり、透析液流量を下げたり、場合によっては血流も下げればいいのです。

当院でも、高齢者を中心に一部の患者さんで、透析後のリン値が低値となる方がいます。
低リン血症が持続すると骨軟化症を引き起こす可能性もありますので、小分子量の除去量を減らし透析後の低リン血症を起こさない工夫をしています。

 

こちらは、透析後の血清リン値が1.5mg/dl未満の患者さん8名に対しての検討です。
総透析液量を550mL/minから450mL/minに変更して2週間経過前後の血清リン値を示しています。
透析前の血清リン値は上昇する傾向に有りましたが、透析後のリン値は変わりませんでした。

 

次に、総透析液量は550mL/minのままで、300-400mL/minの血流量を200mL/minに変更し比較しました。
こちらは透析前及び後のリン値は上昇する傾向にありました。

長時間高血流で栄養状態が悪化したら、ダイアライザーの変更や透析液流量もしくは血流量を下げる事で対応して、栄養改善したらまた透析量を増やせば良いと考えています。

 

最後に、

高血流は直ちに低血流とする事は可能で有るが、低血流を直ちに高血流にできるでしょうか?
求められるのはオーダーメイドな治療長時間透析でも個々の患者に合った治療が必要です。
最も大切な事は、正常人が168時間で行っていることを、長時間でも20時間程度で行っていると言うことなのです。
透析はやればやるほどいい。やり過ぎを懸念するよりは、先ずやってみて抜けすぎていれば透析量を減らせばよいと考えています。
その為には、我々透析従事者が患者さんの日々の変化を注意深く観察する事が大切なのです。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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