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2011.12.11
診療
研究

慢性前立腺炎3

今回は、慢性前立腺炎の診断法についてです。
慢性前立腺炎は、慢性前立腺炎1・2で書いたような症状の疾患です。
この様な方が当院を受診した場合、先ず検尿をしてもらいます。
若い男性で多い尿道炎を否定するためです。
この時点でオシッコが汚れていた場合には、尿道炎や膀胱炎として治療を行います。

尿所見が無く、慢性前立腺炎の症状があれば、直腸診を行います。
肛門に指を挿入して、肛門の直上で腹側に位置する前立腺を触診します。
ただ、痔の有る場合には直腸診の痛みが強く出る場合も有りますので、事前にお知らせ下さい。
時々、肛門に指を入れる時の痛みが強い方がいますので、慎重に行っています。

前立腺を圧迫して痛みがあれば前立腺炎と診断します。正常の方は前立腺に痛みはありません。
ここで、前立腺のマッサージを行います。
マッサージで前立腺から膿を出して診断しますので、これは大切なことです。
また、マッサージはそれ自体を治療法として行っている施設もあります。

マッサージ後の尿検査で尿に白血球や細菌がないか確認します。
前立腺マッサージ後の尿 (VB3)を用いて慢性前立腺の分類を行います。

マッサージ後の尿で白血球が多数あり、細菌も確認されると慢性細菌性前立腺炎と診断しますが、これはあまり多くありません。

細菌が見当たらない場合は、慢性非細菌性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群(CP/CPPS)と診断します。
白血球が見られるが細菌は無い場合、Ⅲa炎症性と言う分類になります。
白血球も細菌も無い場合、Ⅲb非炎症性です。
Ⅲb非炎症性は、以前は前立腺痛や前立腺症と言って、慢性前立腺炎とは別な病気と区別されていましたが、現在の分類では慢性前立腺炎の一部とされています。

そして、前立腺癌精査中や精液検査での異常などの他疾患精査中に偶然発見発見された者を無症候性炎症性前立腺炎としています。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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