2011.09.21
生活 / くらし

交通安全週間

本日から30日まで秋の全国交通安全運動をが行われます。
昨年も指導の係を命じられたのですが、今年も近くの交差点で交通安全指導(黄色い旗をもって子供を横断歩道で誘導する)を行いました。

7時半から8時までの予定で立っていましたが、横断歩道を渡った児童は我が子を含め3名でした。

昨年は18名の小学生を見送っているのですが、今年は少なく残念でした。

本日は、台風が来ていますので、車で送ってもらった児童もいます。
ただ、放射線を心配して4月からずっと車で学校に通っている子ども達もたくさんいます。
昨年一緒に小学校に行っていた子ども達も現在は一緒ではありません。

このブログもたくさんの方が見てくれています。
少しでも郡山市の現状を知って頂きたいと思い書いています。

2011.09.20
診療
研究
仕事 / 職場

放射線医療5施設新設へ 福島医大に健康管理センター330床など

http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4147&mode=0&classId=0&blockId=9889934&newsMode=article

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山下教授は、現在の放射線量は問題無く安全であるとおっしゃっていました。
ただ、多くの方が被曝したので、被曝した人達を長期間フォローする放射線被曝に関するセンターは必要と話していました。

長期間多くの方をフォローするためだけなら、330床もある放射線医学県民健康管理センターなんていらないですよね。

PETやサイクロトロン、超高解像度のCTスキャンなど、高額な医療機械を備えた箱物です。
がん治療の薬剤開発を進める創薬・治験センターですか。

その為に必要な医者は少なくとも数十人規模だそうです。

現在、郡山でも徐々に医師が減ってきていることは、少し前にブログに書きました。
医学講座が出来るのですから、教授選もあり、他府県から優秀な先生方が来るでしょうが、県内からもこの330床の最新設備の施設で働きたい若い医師が大勢でてくるでしょう。
多くの医師が集まっていくでしょう。

現状でも、郡山では病院で働く若い医師が減ってきています。
若い医師が減ると一番問題となるのは救急医療です。
現状でも医師が減って医療が崩壊しつつある地域がたくさんあります。

なんで、医者が減っていって困っている福島県で、多くの若い医者が働く施設を作ろうとするのかよく分からないです。

最先端の治療・診断を受けられる態勢を作っても、地域医療が崩壊していたら、『日本一健康に生きられる地域』になるとはとうてい思えないのですが、いかがでしょうか。

 

2011.09.17
診療
生活 / くらし
その他(一般)

放射線被曝に関する講演会

先日、放射線被曝に関する講演会が行われ行ってきました。

最近、話が極端なんですよね。
危ないと訴える先生と、大丈夫と訴える先生。
今回は、大丈夫という先生でした。

大丈夫という先生の話で必ず出てくるのが100ミリシーベルト
これ以下では癌の発生率が増えたという報告はないと言う話です。
だから、20ミリシーベルトくらいまでは全く問題無いよと言います。

でも、これだけ情報が氾濫してきていますので、20ミリシーベルトでも多くの方が心配だと考えています。

 

ですから、このぐらいまでは大丈夫と言うより、各自がどのくらいまでなら許容出来るのかを聞いて、実際にどのくらいの放射線を浴びているのかを知らせる方がいいと思います。

皆さん、どのくらいまでなら許容出来ますか。
10ミリシーベルトですか。
5ミリシーベルトでしょうか。
1ミリシーベルトや2ミリシーベルトなら、郡山は厳しいでしょうね。
だから、避難している方もたくさんいるのだと思います。

 

3月にたくさん降り注いでいます。
僕のガラスバッチの積算量は、3月から7月までで1.5ミリシーベルトくらいです。
現在、僕のガラスバッチによると1ヶ月の積算量が0.2ミリシーベルトくらいですので、残りの7ヶ月と合わせると3ミリシーベルトくらいになってしまいます。

ただ、震災前の1ヶ月の積算量が0.15ミリシーベルトくらいあるので、現在の月当たりの被ばく量は0.05ミリシーベルトくらいだと言うこともわかっています。

 

現在皆さんがどのくらい浴びたらいやだと考えている放射線量である5ミリシーベルトとか1ミリシーベルトとかの数値は、自然放射線量を含めた現在被ばくしている放射線量なのでしょうか。それとも今回降り注いだ放射線によるものでしょうか。

自然放射線量は、東北電力のホームページを見ると福島県で年間1.04ミリシーベルトくらいのようです。
当院で計っている数値はもう少し多い様ですが、どちらにしても無視出来ない量です。

http://www.tohoku-epco.co.jp/electr/genshi/shiryo/wastes/11.html

 

3月の原発事故から1年間で自然放射線も含めて5ミリシーベルト未満に抑えたいと思ったら、後は内部被曝がどのくらい有るかという事になります。

 

今回の講演で参考になったのは、セシウム137 のベクレル数をシーベルトに換算する為には、 1.3×10-8をかけるといいと言う事です。

1kg当たり500ベクレルの食物を500gの摂取した場合の内部被曝料は、3.25 マイクロシーベルトとなります。

http://testpage.jp/m/tool/bq_sv.php?guid=ON

 

標準的な成人の1日の食物の摂取量は、
飲み物で、
飲料水1・65リットル  
牛乳・乳製品200グラムとなり、約2リットル

食べ物は、
野菜類600グラム
穀類300グラム
肉・卵・魚・その他が500グラムで合計1400g

飲料水に含まれるセシウム137が1kg当たり10ベクレル
食べ物に含まれるセシウム137が1kg当たり50ベクレル
と仮定すると

経口摂取の場合の実効線量係数(Sv/Bq)は、セシウム137 は 1.3×10^-8ですので、

1日当たりの飲料水の放射線量は、0.26 μSvで、食べ物の放射線量が0.91 μSvとなり、合わせると1日の内部被ばく量が1.17μSvとなります。

 

そうすると、1年の内部被ばく量は計算上 0.4mSvとなりました。

それほど怖がる数値ではない気がします。
これを見て間違っていましたら教えてください。
僕は基本的に素人ですから、よろしくお願いいたします。

 

それから、勘違いされては困るので書きますが、だから安心だなんて思っていません。

我が家の回りの放射線量は1−2マイクロシーベルトくらいです。
周囲には室内でも1マイクロシーベルトくらいのお宅もあります。

子供が一日外で遊んでいたらすぐに積算量は多くなってしまいます。
外で遊びたいのに遊べないのが福島です。

 

このような状況ですから、内部被曝が少なければ少ない方が良いと考えるのは当たり前です。

だから、放射線が多く含まれている可能性が高い福島の食材を給食に使う事は大反対です。

少なければ少ない方が良いのです。
でも、どこかで妥協しないと福島県では生きていけなくなります。

我々は、元々無かったものが飛んできて迷惑しています。
我慢して生活しているのでなるべく早く除染して欲しいです。

 

 

2011.09.16
生活 / くらし

福島に生まれて

「福島に生まれて、福島で育って、福島で働く。福島で結婚して、福島で子どもを産んで、福島で子どもを育てる。福島で孫を見て、福島でひ孫を見て、福島で最期を過ごす。それが私の夢なのです」
所信表明を実際に聞いてはいないのですが、次の日の新聞で読んで、この言葉を見て、涙が出そうでした。

僕の故郷は埼玉県ですが、人生の半分以上は福島です。
嫁さんも子ども達も福島でずっと生まれ育っています。
うちの嫁さんは、ほとんどこのような人生を歩んでいます。

この苦境の中で、何とかしないと行けないと言う気持ちがこみ上げてきますね。

 

 

2011.09.15
診療
仕事 / 職場
その他(一般)

透析クリニックが被災して 20

透析困難な施設から透析可能な施設へ患者を移動させる話です。

県中地区は、透析可能な施設と困難な施設が混在していました。
当院も最初は透析を継続困難と思っていましたが、可能だという事が判り患者さんの受け入れを行いました。

今回は、透析困難な施設は、自力で受け入れ先を探しました。
当院には2施設から問い合わせがあり、受け入れを行いました。

ただ、一時的に40−50km離れた会津地方の透析施設に送迎を行い自院の患者さんの透析治療を継続させた施設もありました。
バスをチャーターして、ガソリンを何とか集め、自院の患者さんが透析が出来るために頑張った○○先生、尊敬しています。

震災後の当院の透析患者受け入れ状況です。
当院の透析患者数60名で、一時的にはその倍の120名を受け入れて夜間透析までやっていました。
木曜日から少し人数が減ったので、夜間透析を終了させ2クールで行う事が出来る様になり、ちょっと楽になりました。

火曜日、水曜日頃はいわき地区が原発事故後の混乱と水道が復旧出来ず透析困難となったため、県中地区の透析施設に電話が殺到しました。
しかし、この様な状況のため、自施設の透析だけで精一杯だったため、いわき地区からの電話は全てお断りさせていただきました。
申し訳ありませんでした。

この頃、会津の透析施設では、いわきからの患者さん達を受け入れる為に、自施設の患者さん達を週2回として受け入れ体制を作ったと後日聞きました。
そのような対応は全く考えられませんでしたのでビックリしました。

いずれにせよ、どの施設が透析可能でどの施設が困難であるか確認し、患者の振り分けを行う県単位規模のコーディネーターは不可欠であると認識しました。

余談ですが、仙台では全ての患者を受け入れると宣言した仙台社会保険病院が2.5時間1日7クールの透析を行いました。

多くの施設が透析困難な場合は、透析可能であり比較的余裕のある施設に医療材料、薬剤、人員を集中させ透析困難な患者を集め集中的に透析を行う事が大切であるという事も実感しました。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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