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2011.01.23
診療
研究
その他(医療関連)

CAPDについて

CAPDについては前にも書いた事が有るかもしれません。
ちょっと唐突ですが自分のCAPDに対する考えを今回書いてみます。

CAPDは泌尿器科医になった時点から血液透析と共にずっと診療してきた治療法です。
現在でも、CAPDの患者さんが若干名当院に通院しています。

昔から、血液透析とCAPDの比較が良くされてきました。
CAPDは、飲水制限が少なくてすむとか、野菜や果物をたくさん食べても大丈夫だとか、自宅でできることが血液透析より優れているなどの話がありました。

尿がたくさん出ている患者さんでは、これらの恩恵を受ける事が出来ます。
しかし、ぎりぎりまで頑張って無尿に近い患者さんでは、透析不足になりCAPDのデメリットばかり出てしまいます。

透析不足でかゆみが出る、体調不良がある、しかし血液透析はいやだと言うことになり、透析不足で体調不良が数年続き、どうしようもなくなってから血液透析になるストーリーです。

つまり、CAPDは通常透析を導入するよりもっと早い時期に行う治療法であり、血液透析と同等に考える治療法ではないと僕は考えています。

個人的見解なので異論はかなり有ると思いますが、僕が考えるCAPD導入を勧める対象となる方は、クレアチンが5くらいで半年以内に血液透析が必要となる糖尿病以外の患者さんです。

患者さんに、
『半年以内に血液透析となる可能性が高いです。オシッコの量が少なくなったら血液透析しか出来ませんが、現時点ですとCAPDという腹膜を使って透析をする治療法があり、血液透析が始まるのを数年遅くすることが出来ます。』
と言う説明を行って導入するのが理想ではないかと考えています。

数年後に、『そろそろ尿が少なくなり血液透析を導入する時期が来ました。シャント手術をしましょう。』
と言って、週1回血液透析併用のCAPD、そして血液透析に移行していくのです。

きちんとCAPDが血液透析を受ける前にする治療であり、時期が来たら血液透析に移行すると言う事を説明してあれば、CAPDをずるずる続けて透析不足になることを避けられるのではと考えています。

プロフィール

援腎会すずきクリニック院長 鈴木一裕

こんにちは、援腎会すずきクリニック院長の鈴木一裕です。

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