女性外来

「女性専用」泌尿器科外来

※女性専用泌尿器科外来は「すずきクリニック(富久山町久保田)」のみ実施しています。

女性にとって泌尿器科は受診しづらい科と感じている方が多くいらっしゃいます。
しかしながら、女性も男性と同じように泌尿器科関連の問題で悩んでいる方は大勢いるはずです。
尿もれや頻尿、排尿困難などのおしっこの悩みは、親しい友人や家族にもなかなか相談できない問題です。そのため一人で抱え込んでいる方も多いようです。
長年悩んでいても、年齢のせいと諦めている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
泌尿器科で扱う疾患の中には女性特有のものもあります。例えば、骨盤臓器脱(性器脱)といって、加齢や出産、体重増加などの影響で、骨盤内の臓器(子宮や膀胱など)が膣の方に下がってしまい、股の間にピンポン玉がはさまっているような違和感を生じる病気があります。しかしながら、世間一般に知られていない病気であるため、どこに相談していいか分からずに悩んだままでいる方もいます。
当院ではこのように、おしっこや陰部のことで悩んでいる女性の方々が気軽に相談できるように、女性医師と女性スタッフによる女性泌尿器科外来を設けています。
待合室も男性には出入りをご遠慮頂いておりますので、女性の方にとっては安心してご相談いただけるのではないかと思います。
何か気になることがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

診療日時及び担当医
月曜日の午後(15:00~17:00) 本田医師

主に次のような症状や病気の相談、診断、治療を行っています。

  • 尿漏れ

    尿漏れは主に3つのタイプにわけて考えます。
    ① 腹圧性尿失禁
    ② 切迫性尿失禁
    ③ 混合性尿失禁
    ・腹圧性尿失禁とはその字の通り、腹圧、つまりお腹に力がかかったときに尿が漏れる状態を指します。これは骨盤底筋という骨盤の底を支えている筋肉の緩みが原因で生じます。「出産後にくしゃみで漏れるようになった」などは典型的な症状です。他にも肥満や便秘が原因として挙げられます。治療方法は、緩んだ骨盤底筋を鍛える体操をすることです。しかしながら、骨盤底筋体操は毎日続けなければ効果がありませんし、重症の場合は体操だけでは改善しません。その場合は手術をお勧めしています。
    ・切迫性尿失禁とは抑えきれない強い尿意が起きるためトイレに間に合わずに尿が漏れてしまう状態を指します。これは過活動膀胱にともなう症状の一つです。それほど尿が貯まっていなくても、勝手に膀胱が収縮して強い尿意を引き起こします。中心的な治療方法は内服治療になります。抗コリン薬やβ3受容体作動薬と呼ばれる薬を用います。それぞれに注意しなくてはならない副作用が生じる可能性があるので、内服時は特に気を付けてください。その他に行動療法と呼ばれる治療法もあります。これは膀胱訓練と呼ばれ、尿意があってもすぐにトイレに行かないようにする方法です。また磁器刺激装置により排尿に関連している陰部神経などを刺激する治療法もあります。
    ・混合性尿失禁は上記ふたつの尿失禁が混在した状態を指します。
    まずは専門医を受診し、自分がどのパターンの尿漏れなのかを把握して、治療方法を選択することが重要です。

  • 頻尿

    頻尿の原因はたくさんあり、見逃してはいけない病気も有ります。
    例えば

    ① 悪性疾患…おしっこの通り道にガンがあるとき
    ② 尿路感染症…膀胱炎など、おしっこの通り道への細菌感染
    ③ 尿路結石…膀胱結石・尿道結石など、おしっこの通り道に結石があるとき

    このほかにも頻尿で受診した方について尿量を調べてみると、水分の飲み過ぎであったり、糖尿病などの内分泌疾患が隠れていたり、利尿剤などのお薬が原因で尿量そのものが多いためにおしっこの回数が増えて頻尿になっているケースがあります。
    経験的に冷えると排尿回数が多くなると感じている方もいるかと思いますが、これは膀胱や皮膚に寒さを感知するセンサーがあり、寒さがこのセンサーを刺激し、神経を介して膀胱を刺激するためにおしっこが近くなるのです。
    更には、トイレが必要以上に気になってしまうと言う心因性の場合もあります。
    また、最近注目されている病気の一つとして過活動膀胱があります。
    過活動膀胱になると、おしっこが近くなったり(頻尿)、急におしっこがしたくなって我慢ができなくなったり(尿意切迫感)、我慢できなくて尿を漏らしてしまったり(尿失禁)することがあります。この3つの症状のうち、特に尿意切迫感があるときは強く過活動膀胱を疑います。治療方法等については別項で記載致しましたのでご参照ください。
    このように、おしっこが近くなる原因はたくさん存在します。なかには命の危険がある病気が隠れていることもありますので、恥ずかしがらずに一度は専門医を受診されることをお勧めします。

  • 過活動膀胱

    頻尿の項目でも触れているように、過活動膀胱は膀胱が過敏になったために様々な症状を引きおこす病気です。
    過活動膀胱になると、おしっこが近くなったり(頻尿)、急におしっこがしたくなって我慢ができなくなったり(尿意切迫感)、我慢できなくて尿を漏らしてしまったり(尿失禁)することがあります。この3つの症状のうち、特に尿意切迫感があるときは強く過活動膀胱を疑います。過活動膀胱の治療は主に内服薬が中心となります。現在用いられているのが、抗コリン薬やβ3作動薬です。症状に応じてこの2剤を一緒に服用することもあります。
    ただし、これらを服用する際は副作用や、これらの薬と併用してはいけない薬などもあるため注意しなくてはなりません。
    また過活動膀胱の治療には内服薬のみではなく、行動療法も併用して行うと効果的だと言われています。行動療法とは具体的には、生活習慣を改善したり、トイレに行きたくてもすぐにいかないようにすること(これを膀胱訓練といいます)などです。その他にも磁器刺激療法や電気刺激療法により陰部神経を刺激して尿道と膀胱の機能を調整する方法もあります。過活動膀胱の中心的な治療方法は内服薬ですが、前述した行動療法や磁器刺激療法、電気刺激療法などをうまく組み合わせて症状の軽減を図っていきます。

  • 骨盤臓器脱

    あまり一般的に知られていない女性特有の病気があります。それが骨盤臓器脱です。別名、性器脱ともよばれ、加齢や出産、体重増加などにより、骨盤の底を支える筋肉(骨盤底筋群)が緩むことが原因といわれています。骨盤底筋群が緩んだために、骨盤内にある臓器である子宮や膀胱、直腸などがだんだんと下がってきて、膣から体外に出てしまう病気です。下腹部や膣の中に何かが降りてきたような違和感や、入浴時に膣から丸いものが触れたりします。特に午後や夕方になると症状が強く出現することが多いです。放っておけば症状はどんどんと悪くなります。骨盤臓器脱がひどくなると、尿や便の出を悪くする原因になることもありますし、場合によっては歩行が困難となることもあります。
    残念ながら、一度緩んだ筋肉を元にもどすような薬はありません。しかし脱が軽度であれば骨盤底筋体操といって、緩んだ筋肉を鍛える体操をすることで症状が改善することもあります。この骨盤底筋体操は足や腕の筋肉を鍛えるのとは少し要領が異なっていて、効率的に骨盤底筋を鍛えるにはちょっとしたコツが必要です。当院では専門のスタッフが専属で骨盤底筋体操を指導する特別外来を設けております。実際に膣圧を機械で計測したり、骨盤底筋を患者さんご自身に触ってもらいながら、骨盤底筋を意識した体操が出来るように個々人にあったプログラムを作成致します。
    脱が重症である場合は手術をお勧めいたします。現在一般的に骨盤臓器脱に対して行われている手術方法としては、お腹を開けたりはせずに膣からのアプローチで行う方法や、お腹に小さな穴をあけて腹腔鏡カメラを使って行う方法や、膣を塞いでしまう方法など色々な手術方法があります。患者さんの年齢や活動性、性機能などを考慮して手術方法を選択していくことになります。
    手術を希望しない方や何らかの理由で手術が出来ない方には、膣内にリングと呼ばれる丸いドーナツ状の補助的な矯正器具を挿入することもあります。当クリニックでは膣粘膜を保護するために、基本的にはリングは患者さんご自身で出し入れしてもらうようにしています。難しい方にはこの限りではありません。
    少しでも気になる方は、恥ずかしがらずに一度ご相談いただければと思います。
    一緒に納得のいく治療方法を選択できるようお手伝いをいたします。

  • 排尿困難

    尿が出にくいと感じる、勢いが弱い、途切れたりする。こうした症状を排尿困難といいます。女性の排尿困難をひき起こす原因は,
    ①おしっこの通り道が閉塞(ふさがっている)していたり、②おしっこを出すときに膀胱がうまく収縮できなくなってしまったりすることが考えられます。

    ①の原因としては別頁に記載した骨盤臓器脱による尿道の圧迫や、おしっこの通り道に腫瘍が出来ていたり、尿失禁の術後の合併症によるものであったりと様々あります。
    ②の原因としては加齢に伴い膀胱の筋肉量が減少することで膀胱がうまく収縮できなくなることや、子宮がんや直腸がんの術後の影響や糖尿病などの末梢神経障害によるもの、脳内出血や脊髄疾患などの中枢神経症障害にともなう神経因性膀胱など原因は様々です。
    排尿困難が続くと、膀胱内にたまった尿が完全に出しきれないために、常に尿がたまった感じ(残尿感)があったり、そのためにトイレに頻回に行くことになったり(頻尿)します。
    また、膀胱内に残尿が多くあると尿路感染を引き起こしやすくなります。残尿があまりに多いと、尿を生産している腎臓に出し切れなかった尿がたまって、腎臓がはれたりすることもあります(水腎症)。この状態が長く続くと腎臓の機能が低下して腎臓で尿が作られなくなってしまう原因になることもあります。残尿の有無は超音波検査ですぐにわかるので、気になる方は専門医を受診してください。

  • 間質性膀胱炎

    細菌が膀胱粘膜に感染し、急激に増殖したり、慢性的に炎症を起こす場合が一般的な細菌性の膀胱炎ですが、特殊な膀胱炎として間質性膀胱炎というものが最近話題になっています。典型的な症状は、尿が貯留したときの膀胱痛(下腹部痛)で、頻尿や尿意切迫感があり、過活動膀胱と症状が似ていることもあります。尿検査でも異常が認められないことがほとんどで、診断には、膀胱の中を内視鏡(膀胱鏡)で観察し、膀胱内に水を貯留し膀胱を拡張させ(水圧拡張)、水を排出する過程で膀胱の粘膜から出血してくることを確認することで診断がつき、また初期治療となります。アレルギーや自己免疫疾患などが原因と考えられていますが、はっきりとした原因は不明です。治療は水圧拡張術のほか、間質性膀胱炎の病態に応じた特有の薬物療法などがあります。

  • 尿道ポリープ

    女性の尿道にできる腫瘤性病変で最も多いものは、尿道カルンクルです。以前は尿道腫瘍と捉えられていましたが、最近は尿道脱の一種と考えられています。外尿道口(おしっこが出るところ)付近にできる小豆大の暗赤色の腫瘤性病変として認めることが多いです。閉経した後の経産婦にしばしば起こり、更年期以前に起こることはあまりありません。
    症状は、尿道出血(紙に血がつく、下着に点状の出血跡)、頻尿、排尿痛、性交時の疼痛と出血、性器出血、婦人科診察(内診)で偶然見つかるもの等があります。2次感染を起こすこともあります。
    出血や痛みが気になるときはステロイド含有軟膏を塗布したり、あるいは尿道カルンクルの原因として女性ホルモンの枯渇が指摘されているため、エストリオール(女性ホルモン)含有軟膏を塗布してポリープの縮小を図ることがあります。
    症状が強い方は手術が必要な事もあります。また高齢者では悪性腫瘍との鑑別が必要な事もあり専門医の診察を必要とします

症状に応じて以下の検査方法を用いて診断を行います。

  • 尿検査

    尿は左右の腎臓で作られて、尿管、膀胱、尿道を通って出てきます。この通り道のどこかに問題があると尿に異常がみられます。一般的な健診で行われる尿検査では、尿蛋白、尿潜血、尿糖がわかります。当院ではこれに加えて尿沈査も調べます。これは尿を遠心分離器にかけて沈殿させ、尿中に含まれる赤血球や白血球、細胞、結晶成分などを顕微鏡で観察する検査です。この検査は腎臓や尿路系の病気の診断に大変役に立ちます。それぞれの成分が通常より多いときに考えられる病気を具体的にいくつか挙げてみます。
    ◎赤血球…膀胱がん、腎がん、尿道がん、尿路結石、膀胱炎、腎盂腎炎など
    ◎白血球…膀胱炎、腎盂腎炎、尿道炎、
    ◎円柱成分…慢性腎炎、糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、間質性腎炎、腎盂腎炎、腎不全など
    ◎上皮成分…尿道炎、尿道結石、膀胱炎、腎盂腎炎、膀胱がん、腎がんなど
    ◎結晶成分…尿路結石、痛風など

  • 排尿日誌

    患者さんの排尿の状態を正確に知るために排尿日誌をつけて頂きます。
    排尿日誌とは、毎回の排尿の時間や尿量を記録して頂くものです。これにより患者さんの排尿パターンの評価が可能となり、診断・治療にとても役立ちます。できれば2~3日間、24時間の排尿記録をつけてもらうと更に評価がしやすくなります。ただし、仕事や学校があるときは排尿のたびに記録をするのは大変なので、休日などの余裕のある日につけてもらうようにしています。

  • パッドテスト

    パッドテストは腹圧性尿失禁を疑う患者さんに対して行う検査です。
    尿漏れの重症度をみる客観的な目安として用います。
    当院では500mlの水分を摂取した後に、腹圧がかかるような動作(運動)を1時間行って頂き、前後のパッドの重量差で失禁量を求める1時間パッドテストを行っています。24時間の失禁量をみる24時間パッドテストという方法に比べると陽性に出ない場合があるとの報告もありますが、当院では問診や内診等も併用して総合的に判断するため、患者さんにとってはより簡易的な1時間パッドテストを採用しています。

  • 尿流量測定/残尿測定

    写真のような洋式便器型の尿流量測定装置に向かっておしっこをしてもらうだけで、1秒当たりにどのくらいの勢いで尿が出ているのかや、1回当たりの排尿量、排尿に要する時間などを知ることができます。この検査の後に超音波で残尿量も測定します。
    健康な成人であれば1回の排尿時間は20~30秒で、1回排尿量は200~400mlと言われています。
    尿の勢いが弱かったり、残尿量が多い場合は排尿障害を疑います。おしっこの通り道に尿の流出を邪魔する原因がないか、あるいは膀胱の収縮を妨げる原因がないかなどをさらに検査していくことになります。

  • 超音波検査

    女性泌尿器科で行う超音波検査では主に腎臓・膀胱を観察するのに用いられます。
    患者さんには膀胱内に十分に尿を貯めて頂く必要がありますが(200mlくらい)、まったく体への侵襲がなく簡便に行うことが出来る優れた検査です。妊娠中や妊娠の可能性がある女性の方でも胎児への影響がないので安心して受けて頂くことが出来ます。
    検査の際は下着をすこしずらして恥骨(下腹部に触れる骨)上に機械を当てる必要がありますが、当院では検査技師も女性であるため、その点でも安心して検査を受けていたけると思います。

  • 膀胱鏡検査

    前述した尿検査や超音波検査などの体に侵襲の少ない検査でハッキリとした病変が分からないときや、膀胱内に腫瘍性病変を疑うときなどに用いる検査です。胃カメラ検査で用いるのと同じような細長い管の先にカメラと照明がついた器具を、尿道から膀胱に挿入して行います。女性は尿道が短くて真っすぐなのであまり痛みはありませんが、やはり違和感は伴います。

主な治療方法

病気の特性上、治療法に関しては患者さんとよく相談しながら決定していきます。

  • 骨盤底筋体操
    ※当院では専門の看護師により実際に骨盤の筋力を測定しながらきめ細かい指導を行います。
  • 膀胱訓練
  • 電気刺激療法
  • 薬物療法
  • 手術療法
    ※現在、当院には手術設備がありませんので、手術が必要な患者さんには提携する医療機関をご紹介させて頂きます。

当クリニックでは、AED(自動体外式除細動器)を設置しております。

AED

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